金融工学について
金融工学は、要するにただ数理モデルを扱っているだけです。人間が勝手に考えた仮定を数式で表して、方程式作っているだけです。ノーベル賞の授賞対象となったブラックショールズ式とかも例外ではありません。勝手に考えた仮定を数式で表すなんて小学生でもできます。また、別に、金融時系列でなくても、任意の時系列に数理モデルなんて作れます。
じゃあ、ちょっと、数理モデル作ってみましょうか?題材は、人口統計です。で、私は次の仮定を勝手に考えました。
■女性は、平均29歳で初めて子供を生む。
■女性の年齢別の人口分布は、密度関数Φにしたがっている。
このとき、日本の女性総人口をN人、結婚率をM%とすると、t年後の総人口ε(t)は、
ε(t) = [∫β(29,N,M)] * (dΦ/dt)
(式A)
みたいな感じになるでしょう。上の式は自分で適当に書きましたが、実際、ε(t)がどうなるかは面倒くさいんで計算しません。
でも、数学に疎い人は、式Aを見ると、畏怖しますよね?なんか、得たいの知れないことやってるんじゃないかって。しかし、はじめ私は、自分で勝手に「女性は、平均29歳で初めて子供を生む」と定義して式Aを導きました。要するに、自分でいい加減な仮定を考えて式Aを導いてるだけで、結局、式Aはいい加減です。
じゃあ、次にブラックショールズ式が一体どういうものか考察してみましょう。ブラックショールズ式は、経済学者が、以下のいい加減な仮定の基に導きました。
■株価変動は、対数正規分布α(x)にしたがっている。
■確率連鎖の偏微分がどうのこうの(あれ、マルコフ仮定だっけ?)
■(あとなんだっけ?)
■・・・・・・
そうすると、ブラックショールズ式が以下のように導かれます。
η(b) = (dS/dt) *
∫x(c,j)/p(l)dy
(式B)
上の式は私が勝手に考えただけで、実際どうなってるか、詳細には覚えてないです。
で、要するに、数学に疎い人は、式Bを見ると畏怖して、「金融工学ってなんかすごいんだなー」って感じるわけです。しかし、そもそもの仮定は、人間(経済学者)がいい加減に考えたもので、式B(ブラックショールズ式)はいい加減です。
2008/3/20 (追記)
もちろん、仮定を現実に近づける努力はなされています。しかし、数理モデルで市場や金融時系列をうまく表現することは絶対にできません。以下、理由を説明します。
まず、数理モデルでもモデル改良が成功する(良いモデルの構築に成功する)場合もあります。たとえば、気象モデルです。
気象モデルの改良が簡単(少なくとも金融モデルよりは)なのは、天候に影響を及ぼす要因が限られているからです(せいぜい、「熱力学の法則」と「地形」ぐらい。よく知らないけど)。それら要因について見直せば、より良いモデルが簡単に構築できます。具体的には、それら要因のモデル内での位置づけをより現実に近づけます(たとえば、詳細な地形データを使用する)。
しかし、モデル化を試みる事象について、それを特徴付ける属性情報が多数ある場合、モデル化は失敗します。要は、それら多数ある属性情報のごく一部を選択してモデル化せざるをえないからです。そのようにモデル化したものは、現実と乖離して使いものになりません。かといって、多くの属性情報を考慮したら、モデルの構造が複雑過ぎ、モデル化が不可能となります。
現在、市場や金融時系列のモデル構築の際は、それらを特徴付ける属性情報のごく一部を取り出してモデル化しています。たとえば、株価変動の原因として、利益予想の変化を取り上げます。しかし実際は、変動原因はそれだけでないでしょう。また、利益予想の変化が主原因との根拠もありません(むしろごく一部)。しかし、モデル化の際は、利益予想の変化(あと金利)しか考えません。
変動原因全てをモデルに取り込むと、モデルの構造が複雑になるため、2〜3種類の属性情報しか考慮しないわけです。こんなアホなモデルを信用(使用)するのは愚の骨頂です。
| 役に立つモデル |
役に立たないモデル |
・気象モデル ・人口モデル ・ATMの待ち行列モデル |
・ポートフォリオ理論 ・ブラックショールズ方程式 ・その他金融理論 ・金融工学のモデル ・経済理論 |
モデルを多少なりとも信用して良いのは、モデル化の対象が気象のような場合です。市場や金融時系列のモデルなんぞ何の価値もないし、害悪です。せいぜい、金融機関が機関投資家を騙すために使用するに過ぎません(高等数学で畏怖させて、金融商品を売り付ける)。
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話が変わりますが、時系列に数理モデルを当てる試みは、金融時系列に限ったことではありません。最もメジャーなのは、気象データへの数理モデルの当てはめと思います。私にとっては、数理モデルの当てはめ対象が、気象データか金融時系列かの違いぐらいにしか感じないです。
(余談)
経済学の理論がいい加減なのも上記と同じ理由と思います。要は、少数の仮定で現実を(方程式を使用しないで)モデル化することに力点がある。だから、アウトプットされる理論もいい加減なものしか出てこないのと思います。
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