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 ■ 機械的な投資と普通の投資
機械的株式投資法
「低PER銘柄を買う」戦略
「高ROE銘柄を買う」戦略
「高配当利回り銘柄を買う」戦略
「低PBR銘柄を買う」戦略
「低PSR銘柄を買う」戦略
普通の投資
はじめに:20年以上の連続増益
事業の継続性
十分な調査で確度を上げる
経営者を重要ファクターと捉えない
ブランド論(1)
ブランド論(2)
ブランド論(3)
スイッチングコスト
小売・サービス業の事業素質
小売業等分析
資本政策の評価
WindowsとQWERTY配列
企業評価に慣れる
有価証券報告書の読み方
銘柄選択の要諦


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低PSR銘柄は、高PSR銘柄よりも

ハイリターンである。

01/1/29

(注) 一番右の棒グラフの「All Stocks」は、市場平均のリターンを表しています。

 

 PSRは、指標として他のどのそれよりも、株式の値上がり益と安定した関係を持つ。もしあなたが本当にコンピューターのように100%数字だけで、銘柄選択をしようと思うなら、PER等よりもPSRを重視したほうがよいと思う。

 PERの統計を取る時の問題点としては、利益の一時的な大きな変動が上げられると私は思う。会計的な操作(特別利益、特別損失など)などで、一時的に大きく利益が減少、又は増加している企業のPER等をただ単に機械的に算出しても、それはその企業の価値を正確に評価したことには全くならない。なぜなら、その一時的に大きく変動した利益と同水準の利益が将来も続くとは全く期待できないからだ。しかし、例え一時的に利益が大きく変動したとしても、その会社のファンダメンタルズが変わらないかぎりにおいては、売上高はそんなに大きく変化するものではない。他にもいろいろあるが、だいたいこのような理由で、統計的見地からみれば、PER等などよりも当然PSRのほうがデータとしての安定性は高くなる。

 以上の点を踏まえて、低PSRのリターンが高く、高PSR銘柄のリターンが低いのはどうしてか、ということを考えてみたいと思う。

 要するに、統計的な見地からみれば、PSRはPERよりも会社のファンダメンタルズをよく表しているのだから、結局、「低PSR銘柄のリターンが高く、高PSR銘柄のリターンが高い」という現象は、「人気のない割安株は上がりやすく、人気のある割高株は上がりにくい」ということを意味するのである。特に、「世間で騒がれている人気企業」は絶対に買ってはいけない。「最もPSRが高いグループ」と「市場平均」との間の一年あたりのリターンの差は、なんと8%以上である。従って、統計は、「世間で騒がれている銘柄は避けて、地味な割安株を仕込め!」ということをあなたに教えているのだ。最新情報を追いかけて、「人気企業」ばかり買っていると、いずれあなたは必ず破産する。

 以上のような点から、PSRは真に優れた指標だと考えられる。しかし、この指標を投資に応用しようとするのはどうかと私は思う。

 結局、PSRは、「割安株は上がりやすく、割高株は上がりにくい」、つまり、「最終的には、その会社のファンダメンタルズが株価を決める」ということを我々に教えているのだから、「利益の一時的な大きい変動があった場合は、それは割り引いて考える」ということを考慮した上でなら、フローの利益に注目したPERやROEを用いてもなんら問題ないのではないだろうか。

 また、次の例は、PSRを盲目的に用いることを愚かさを示す。

 

  発行済み株数 売上高 利益 利益率 株価 PER PSR
A社 1億株 2000億円 100億円 5% 1000円 10倍 0.5倍
B社 1億株 1000億円 200億円 20% 1000円 5倍 1倍

 

 この場合はB社のほうがPERが低く、かつ高収益であるので、「B社のほうを投資対象とするのが合理的」であることは明らかだ。しかし、PSRだけで銘柄を選ぼうとすると、この場合はA社を投資対象にすることになってしまう。

 PSRの高低は株式の値上がり益ときれいに相関しており、100%機械的な投資法を実行するなら、PER等よりもこの指標を重視したほうがよいだろう。しかし、会社の財務や「利益の一時的な大きい変動があった場合は、それは割り引いて考える」等のことなど考えるやり方にはかなわないだろう。結局、『会社の財務をきっちり分析する』、『利益の一時的な大きい変動があった場合は、それは割り引いて考える』・・・、などのことを面倒くさがらずやるかやらないかが、儲かる者と儲からない者とを分けるということである。

 



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