事業の継続性
2007/6/9
会社の事業を評価する要素は様々あると思います。
しかし、多くの場合、最もウエイトが高くなるのは、事業の継続性(扱っている商品・サービスに継続的な需要があるか)のはずです。事業の継続性が判断できれば、事業評価は65%ぐらい終わっ
たといってよいぐらいです。
はじめに例として、事業に継続性があるのと、そうでないのをいくつか列挙します。
| 項番 |
カテゴリ |
事業例 |
| 1 |
継続性のある事業 |
食品、塾サービス、ポータルサイト、医薬品 |
| 2 |
継続性のない事業 |
鉄鋼、マンション分譲(良い用地はいつか枯渇する)、機械 |
上表は例を示しているに過ぎません。食品会社はいいとか、鉄鋼業者はダメと述べていません。食品にも需要に継続性がないのはあるでしょう。鉄鋼にも継続性があるのが存在するかもしれません。要は、継続性があれば、事業の種類は問いません。
以下、事業の継続性の判断がどうして重要かを書きます。
1章 投資では事業が失敗する可能性に細心の注意を払うべき。
皆さんは、定性分析をなんのためにやるでしょうか(というか、ほとんどの人は定性分析をしないと思いますが)?私は確実な投資対象を見分けるために定性分析をします。
ベンチャーキャピタリストも同様と思います(よく知らないけど)。ベンチャーの8〜9割ぐらい(詳しい数値を私は知らない)は潰れます。キャピタリストは、ベンチャーについてあれこれ調べ、潰れなさそうな会社を選定しようとします。
なぜ、キャピタリストは会社を調査し、確実な投資対象を選定することに拘るか?理由は、こうだと思います。要は、事業利益の期待値ではなく、失敗する可能性に目を向けて下さい。利益の期待値が高くとも、失敗する可能性も高い場合、連続して何度か失敗してしまえば、資金を失います。
継続的な投資活動をするため、投資では、事業が失敗する可能性に細心の注意を払うべきです。
ベンチャーキャピタリストのアプローチ(?)をとるのが、投資でも合理的と私は思います。
2章 継続性がある事業は失敗しにくく、評価も楽。
では、失敗しない事業を知る手がかりは何か?有力な手がかりの一つに、事業の継続性が挙がると思います。
要は、いくら商品が良かろうが、経営者が優秀であろうが、商品・サービスの需要が落ちれば赤字転落です。逆に、何もかもダメでも、需要が安定していれば、毎期必ず利益が上がります。
また、事業に継続性がないと、事業評価の様々な場面において、評価が非常に困難となります。たとえば、次のことが起こりえます。
- (極端な例ですが)ある期は多額の経常利益が上がるが、次の期は赤字になる(業績のブレが大きくなる)。業績見通しが立ちづらくなる。
-
事業拡大の計画に関し、信用度が落ちる。すなわち、継続的に利益が上がることが見込めないので、将来、事業拡大の資金が捻出できるかわからなくなる。計画がどれほど達成できるか検討がつかなくなる。
最後に
公開されている資料やその他の情報源から企業情報を入手しても、完全な企業評価は難しいかもしれません。アクセスできる情報源から、十分な企業情報が入手できるとは限りません。
いくら調べても、「この事業は絶対成功する(失敗する)」とまではわからないと思います。知れるのは、成功(失敗)しそうな大凡な可能性と思います。
継続性がない事業は、この可能性すらほとんどわかりません。継続性がない事業に投資するのは、サイコロ振って、投資しているのとほとんど一緒です。投資では、事業の継続性には細心の注意を払うべきです。
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