ブランド

ブランド(商標)が重要な事業とそうでない事業とがあります。たとえば、飲料水では大企業のブランドがマイナーブランドを圧倒する傾向があります。しかし、学習塾では地域の老舗企業が確固たる地盤を築いていることが多いです。あるいは、外食産業のように圧倒的ブランドがない業態もあります。

これら違いはどうして生ずるのか?ブランド(広告投資)が重要な業態とそうでない業態の差異は?以下述べます。

要は、広告投資が重要になる業態では、消費者が得る商品の情報が広告に大きく偏っています。このような事業では広告投資が重要になり、そうでない事業では広告投資の影響度は下がります。

たとえば、商品を購入する際、消費者は以下の情報を元に購入を決めるでしょう。

  1. 広告から得られるイメージ
  2. 商品に対する知識
  3. 商品の使用経験
  4. 消費者が自分の知識を元に商品を評価する。
  5. その他

たとえば、家電製品では家電製品の知識が豊富な消費者は多数います。このような業態では広告投資はさほど重要ではありません(重要でない訳ではありません)。

しかし、たとえば学習塾について考えて下さい。入塾を考える父兄は何を基準に入塾を決断するでしょうか?近所の子供の塾の体験談や評判。もちろん、それらも考慮要素でしょう。しかし、複数の塾について、それらを仔細に評価するのは難しいです。

一方、各塾は広告で「○×大学何人合格。○×高校何人合格。」と合格実績を唄います。こちらのほうが入塾を決断する際の材料とならないでしょうか?

すると、古くから地盤で合格実績を築いている学習塾のほうが事業を優位に進める土壌が出来上がるわけです。学習塾業界が比較的他業者乱戦的で高収益な企業が多い最大の理由はここにあると私は思っています。

あるいは、低学歴低収入のあなたがお見合いできなくて、高学歴高収入の私が結婚相談所に無料で入れて、女性からの申し込みがひっきりなしに来るのはなぜか?それは、女性が受けとる情報が私のプロフィールしかないからです。そこには私の学歴と年収しか書いてないからです。

あなたがいくら性格が良くても、女性が受けとる情報がプロフィールだけだから、高学歴高収入でないと門前払いなんです。結婚相談所に年間20~30万円払っても、1回もお見合いできずに会員期間が過ぎます。

ポイントは、相手が受けとる情報に制約があると、あなたの想像以上に相手の行動は決まってしまうということです。事業でも同じで、消費者が受け取る情報が広告に大きく依拠すると、巨額の広告投資の行う企業は事業をかなり優位に進めます。これは、あなたの想像をはるかに超えています。

消費者の商品の知識不足や評価動機が不足する事業では、消費者が得る情報が広告投資に大きく依拠し、このような業態ではブランドが事業運営上、重要になります。

2012年2月27日

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