通貨の価値とは?常識的通貨理論の根本的誤り。

教科書的説明では、通貨は物価騰落と密接な関係を持つとする。為替レートを物価騰落で論ずる人も大変多い。また、購買力平価説を根拠とした「ビッグマック指数」や「iPad指数」の通貨の”割高/割安”指標ある。しかし、これらは無視して構わない。

従来理論で為替レートを論ずると様々な問題が生ずる。以下に例を示す。

 

外国で移民流入→家賃上昇→物価上昇で通貨の価値は変わるか?

たとえば、2000年代の米国や近年のオーストラリアでは、移民の流入・人口増加で家賃が上がった。家賃Upのインパクトは大きいので、物価は上がった(簡単のため、家賃以外の価格は一定とする)。

 

伝統的通貨理論では物価が上がると通貨の価値は下がる。しかし、ドル保有者のドル購入目的は、米国で物件を借りるのが主でないだろう。米国の物価が上がっても、保有ドルで購入可能な商品の量は変わらず、ドルの価値は棄損していない。

 

現在、ブラジルで野菜価格急騰で物価が上がっている。レアルの価値は棄損するか?

レアル保持者はブラジルの野菜が買いたい訳ではない。野菜価格急騰で物価が上がっても、レアルの価値は変わらない。

 

明日突然、サウジアラビアで原油がなくなったら、サウジの通貨リヤドはどうなるか?

もちろん暴落する。サウジには石油産業以外に大した産業がない。リヤド保有者の保有目的は、主に石油の購入のはずである(ドル建てが多いかもしれないが)。その石油がなくなれば、リヤドは紙クズになる(もし変動相場制なら)。

 

中国で軍事クーデターが起こって、外国企業の排除を始めたら?

人民元は暴落する。元はなぜ買われているか?理由の一つに事業目的がある。中国の安い人件費で安価に商品を生産すれば利益が増える。しかし、軍事クーデターで事業継続困難になれば人民元を保有する意味はなくなる。

 

結局、通貨の価値は、通貨でどのような商品・サービスが購入できるか?富を生み出せるか?で考えるべきと思います。ただ、この際に大事なのは、あくまで通貨保有者(外国)の立場でです。

実際、為替レートは金利差との連動性が高く、資源国の通貨は資源価格との連動性が高いです。たとえば、米国短期国債金利(だったと思うが)と円ドルレートの連動性は非常に高い(時期があった)。家賃費、エネルギー価格UPの影響を米国の物価から除くと、米国も日本も物価騰落は横ばい乃至下降です。少なくとも騰落率に大差はなく、物価は長期安定している。

円でもドルでも大体同じ量の商品・サービスを購入できる。なら、金利差に連動して、円ドルレートが変動して当然です。資源国通貨が資源価格との連動性が高い原因は説明不要でしょう。

(本記事は後日拡充します)

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2013年8月14日 | コメントは受け付けていません。 | トラックバックURL |

カテゴリー:経済

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