「低PBR銘柄を買う」戦略

2001/1/29

(注) 一番右の棒グラフの「All Stocks」は、市場平均のリターンを表しています。

低PBR銘柄は高PBR銘柄よりもハイリターンである。機械的なやり方で投資するなら、PBRの高い銘柄はあまり買わないようにしたほうがよい。しかし私は、「低PBR銘柄を買う」戦略を投資の基本にしようとするのはやめたほうがよいと思う。下図を見て欲しい。

グループ1の「Standard deviation」の部分をみればわかるように、最もPBRの低い銘柄のポートフォリオは、かなり標準偏差(リスク)が高い。そして、二番目にPBRが高い銘柄のポートフォリオはインデックスとの年あたりのリターンの差が、1%以下しかない。PBRと株式の値上がり益との間にある相関関係は、少し弱いものであるかもしれない。私は機械的な低PBR戦略は採用しないほうがよいと思う。

もしあなたがPBR等の会社の資産に着目した指標を使うのであれば、会社が持っている資産そのものを十分分析することだ。会社が持っている資産によって、その会社の資産の簿価上の価値と実際のそれとの差は大きく変わる。たとえば、現金100億円持っている会社が80億円で売られていたら、これは間違いなく大バーゲンだが、土地100億円持っている会社が80億円で売られていたとしても、それはバーゲンではないかもしれない。低PER戦略を実行するときと同様、少しの努力(会社の貸借対照表を調べる)をするかしないかが、儲かる者と儲からない者とを分ける。

(余談)

証券分析の父と称されるベンジャミン・グレアムは、自著『賢明なる投資家』で、いわゆる株価純流動資産倍率(一株あたり純流動資産/株価)が3分の2以下の株式が大きな値上がり益を出すことを示した。これなども機械的投資法の参考にして下さい。詳細は、『賢明なる投資家』を参照のこと。

2012年2月18日

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